ピントを合わせるためのレンズの役割を持つ水晶体が濁り、視界がかすんだり光のまぶしさが増すなどの症状が出る病気。
発症の原因としては加齢が最も多く、 早い人では40歳位から発症することもあります。
水晶体の濁りは少しずつゆっくり進んでいきますが、一度濁った水晶体は元通り透明にはなりません。
白内障の進行による視力低下を認めた場合、有効な治療法は手術のみです。
今おこなわれている最も一般的な手術の方法は、 水晶体超音波乳化吸引術および眼内 レンズ挿入術というもので、特殊な超音波の器械で濁った水晶体を細かく砕いて吸いだし、 そこに眼内レンズ という透明な小さなレンズを埋め込みます。
症状にもよりますが手術に要する時間は30分程度となっています。
大きさは直径6ミリくらいの小さなレンズで、これを水晶体のふくろの中に固定させます。
眼内レンズはコンタクトレンズのように交換の必要はなく、 異物感もありません。
良く見えるようになったのに、しばらくしてからまたかすんでくることがたまにあります。
この原因のひとつは後発白内障というもので、 眼内レンズが埋め込んである袋が時間経過により濁ってしまうことをいいます。
発症時期はまちまちで、早い人は半年くらい、遅い人は5年程たっても発症しません。
後発白内障が生じた場合は、外来でのレーザー治療にて視力はすぐに回復します。